妊娠体質をつくる「タンパク質」

妊娠体質をつくる「タンパク質」

妊娠体質をつくる基本中の基本は何と言っても「タンパク質」です。

タンパク質は皮膚や筋肉、血管、内臓、骨、歯、爪はもちろん、酵素やホルモンにいたるまで私たちの身体をつくっている材料になります。

多くの葉酸サプリにも含まれている成分ですね。

妊娠体質をつくるために1日に摂取してほしいタンパク質の必要量は、体重1kgあたり1~1.5kg、妊娠中では1.5kg~2gです。

体重が50kgの人の場合、妊娠前では50~75g、妊娠中では75~100g必要ということになります。

主な働き
・皮膚、毛髪、爪をつくる
・歯、骨、筋肉をつくる
・内臓、血管、血液をつくる
・免疫抗体をつくる
・栄養素や酵素をはこぶ
不足すると
・肌の潤いがなくなる
・骨、歯が弱くなる
・内臓、血管が衰える
・筋肉が衰える
・貧血になる
・細菌やウイルスに感染しやすくなる

生卵1個に含まれるタンパク質を効率よくとるために知っておいてほしいのが「プロテインスコア」です。

プロテインストアとは?

タンパク質はアミノ酸からできています。

プロテインスコアとは食べ物の中にどれくらいバランス良くアミノ酸が含まれているのかを示す値のことです。

この質が髙ければ高いほど、タンパク質として有効なのですが、最も高いのは卵で、プロテインスコアは100。
また、牛肉のプロテインスコアは80です。

牛肉100gにはタンパク質20gが含まれているのでプロテインスコアを掛け合わせると摂取できるタンパク質は16gになります。

ただ、肉や魚は加熱処理や消化吸収によってタンパク質ほぼ半減してしまいます。

それを考慮した上で、タンパク質の量を確保しなければいけません。

なお、豆腐などの植物性タンパク質は、肉・魚・卵などの動物性タンパク質に比べてプロテインスコアは低めですが、動物性タンパク質と組み合わせて摂取することで栄養価が非常に高くなります。

タンパク質とコレストロールの関係性

タンパク質とかかわりの深いものにコレストロールがあります。

コレストロールは脂質で血液には溶けないため、タンパク質でコーティングすることによって体内を移動し、身体の各組織に運ばれています。

よくダイエットや健康のために肉や卵を避けるなど、コレストロールを控えめにしているという人もいますが、それは逆に妊娠を遠ざけてしまっている可能性があるのです。

実はコレストロールにはホルモンをつくる働きがあり、男性ホルモンも女性ホルモンも、コレストロールを材料にしているのです。

つまり、コレストロールが不足すると、その分、性ホルモンも減ってしまうのです。

また、ストレスがあると抗ストレスホルモン(副賢皮質ホルモン)がつくられるため、その時にもコレストロールが使われてしまいます。

コレストロールの材料となる肉や魚、卵などタンパク質を摂取しない、またはストレスが多い状態でいると、女性ホルモンの量が減ってしまい結果として妊娠を遠ざけるのです。

不妊で赤ちゃんができないと悩んでいる女性を見ていると、コレストロール値が低い傾向があり、低コレストロールが改善されると妊娠するケースが多いです。

コレストロールの摂り過ぎは悪影響?

コレストロールの摂り過ぎを心配している人が多いかもしれませんが、食物から体に吸収されるコレストロールは20%程度であり、後の80%は肝臓で合成されています。

そして肝臓にはコレストロールの調整機能があり、摂取量が多いと肝臓で合成量を減らすようにうまくバランスをとっているのです。

コレストロールにはLDLコレストロールとHDLコレストロールがあります。

LDLはつくられたコレストロールを体の各組織に運び、HDLは組織で余ったコレストロールを回収する役割があり、どちらも大事な成分です。

女性ホルモンのためにも食事のコレストロールを必要以上に減らすよりも、肉・魚・卵といったタンパク質をしっかり摂取することが大切です。

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