葉酸サプリにストレス体質の改善効果はあるの?
ストレスは男女ともに不妊の原因としても挙げられています。
妊活サプリメントとして知られている葉酸サプリはストレスの緩和にも効果があるのです。
ここでは葉酸サプリのストレスへの効果について詳しく解説します。
ストレスの原因には2種類ある
女性の場合、ストレスの原因には2種類あります。
1つは自律神経の乱れから来るストレスです。
例えば人間関係や仕事などのトラブルによって、ストレスを受けると自律神経が乱れ、神経系の不調が起こります。
もう1つは女性独特の卵巣の衰えから来るストレスです。
女性はホルモンのバランスによって、さまざまな心身のバランスの調整を行っています。
しかし、女性は閉経に向かってどんどん卵巣が衰えることから、ホルモンバランスが乱れやすくなり、それによってイライラしやすくなるのです。
そしてこの2つの原因は、実は1つにつながっているのです。
ホルモンバランスが乱れると神経伝達物質の中の、幸せホルモンとも言われているセロトニンの分泌ができなくなります。
そして神経系のストレスからも、同じようにセロトニンが分泌できなくなってしまうのです。
セロトニンの生成には葉酸などのビタミンB群が必要
セロトニンは分泌が低下すると不安症や鬱病などにも陥りやすく、安定した心のためにも重要な神経伝達物質の1つと言われています。
セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンによって体内でつくられますが、このときに葉酸やビタミンB6が不可欠なのです。
葉酸やビタミンB6が不足していると、セロトニンを作ることができません。
セロトニンが作られるときに、同時に作られるのがメラトニンという睡眠ホルモンであり、セロトニンが減少するとメラトニンも減少し、睡眠トラブルが起こるのです。
そのため、鬱病や不安症と睡眠トラブルはワンセットとも言われています。
このようなことから、ストレスを解消や不眠解消のためにも葉酸は重要であり、ストレス緩和にも多いに必要だということなのです。
ストレス体質に有効な主な成分
ビタミンB1
自律神経やホルモンのバランスを司っている脳は、多くのエネルギーが必要です。
ビタミンB1は脳にエネルギーが必要な分、きちんと供給されるサポートとしての作用があり、脳や神経の機能を正常に維持しています。
また、ビタミンB1は糖質代謝には欠かせないビタミンであり、糖質代謝が正常に行われないと疲労が回復しません。
そのため疲労からくるストレスの解消にも重要なビタミンなのです。
ビタミンB2
ビタミンB2は脂質代謝に欠かせないビタミンです。
そのため不足するとエネルギー代謝が正常に行われず、疲れ、怠さなどが残るようになります。
肉体の疲れからくるストレスを緩和するためにも必要です。
バントテン酸
パントテン酸はビタミンB群の1つで、脂質・炭水化物・タンパク質をエネルギーに変化させるために必要な補酵素であるコエンザイムAを作る材料です。
コエンザイムが低下すると、さまざまな機能が低下していきます。
そして免疫を高める効果やストレスに対抗する能力を高める効果があり、ストレス解消には欠かせないビタミンの1つとして考えられているのです。
ビタミンB6
神経伝達物質のセロトニンの生成には不可欠な成分であり、セロトニンの低下はイライラや不安、鬱病などを引き起こします。
ビタミンB6はセロトニンの分泌をサポートし、ストレスを緩和していきます。
葉酸
イライラや睡眠トラブルと深く関わるセロトニンの体内生成のためには、葉酸は欠かせないビタミンです。
そのため葉酸を摂取することはイライラの緩和にもつながります。
ビタミンB12
ビタミンB12もストレス緩和には欠かせないビタミンです。
神経系を正常にする働きがあり、記憶力や集中力の低下、落ち込む、鬱ぐ、怠いなどの症状を改善します。
ビタミンC
例えば喫煙など肉体的なストレスでも、人間関係のような精神的ストレスでも、ビタミンCは非常に多く消費されてしまいます。
つまりそれだけストレスのときにビタミンCは緩和に働くのです。
そのため、ビタミンCが不足するとイライラが強まったり、活性酸素が非常に多く溜まってしまったりするということにもつながります。
ビタミンCはストレスを緩和するために、活性酵素を除去する欠かせないビタミンの1つなのです。
カルシウム
イライラするとカルシウム不足と言われますが、カルシウムは神経の高まりを抑制する働きがあります。
そのため神経安定のためにも、カルシウムはしっかり摂るようにしたいものです。
また、カルシウムの吸収を高めるためにはマグネシウムも同時に摂りましょう。
アミノ酸
イライラを抑制するセロトニンを体内で分泌するための材料となるのが、必須アミノ酸のトリプトファンです。
精神安定のためにもセロトニン生成はとても重要となります。
また、γアミノ酸の1つであるGABAはイライラを解消し、安らぎをもたらす成分と言われています。
セロトニンのように精神安定にはたらく神経伝達物質の他に、イライラを促進するものもあり、必要以上にそれらの分泌が増えないように抑える働きもGABAにはあるのです。
ビタミンB群は一緒に摂取することで相乗効果が生まれやすい
ビタミンB1~B12、葉酸やパントテン酸など、ストレスとの関係をご紹介しましたが、実はビタミンB群はできるだけ同時に摂ることで、より効果が高まるという性質があります。
そのためビタミンB1だけ摂る、葉酸だけ摂るというのではなく、ビタミンB群すべてをバランスよく摂ることで、それぞれの働きが強力に発揮できるのです。
ストレスを溜めると不妊体質になる
ストレスも溜めなければ特に問題はありません。
人間には本能と知性があり、本能を知性が押しつぶしたときに、ストレスが生まれると言われています。
ストレスは溜めずに早めに解消することが大切です。
しかし、なかなか解消することができないと溜まっていく一方。
本能が押しつぶされたストレスが溜まってしまうと自律神経のバランスが乱れ、それに連動してホルモンバランスも乱れていき、それが不妊につながるのです。
特に自律神経のバランスを司る部分が存在している脳内の視床下部には、ホルモンバランスを司る部分も存在しており、この2つはどちらかのバランスが乱れると、連動して乱れてしまう可能性が高いと言われています。
そのため、生理不順なども起こりやすく、不妊体質を作らないために、ストレスを溜めないことが大切なのです。
ストレスが引き起こす不妊症の例
FSD
FSDとはいわゆる女性版EDのような症状を言います。
性的な欲望が湧かなくなりますが、女性の場合はそれによって性行為ができないわけではありません。
ストレスによって自律神経の乱れから、ホルモンの乱れにつながり、FSDは起こると言われています。
排卵障害
ストレスはホルモンバランスを崩し、排卵ができなくなるという障害が起こります。
卵子を育てるエストロゲン、排卵をするプロゲステロンのバランスが崩れることで、エストロゲンが成長しなかったり、排卵ができないということもあるのです。
ストレスによって特になりやすい排卵障害は無排卵症などです。
ED(勃起障害)
男性もストレスによって、自律神経の乱れからホルモンバランスの乱れにつながり、女性とおなじく性的な欲求が低下してしまいます。
男性の場合は勃起ができないという障害に陥りやすくなるのです。
射精障害
ストレスによってEDと同じように射精ができなくなります。
EDは勃起障害ですが、射精障害は勃起自体ができても射精ができないというものです。
これもホルモンバランスの乱れからくるもので、加齢によるものもありますがストレスが原因の場合も。
サプリだけに頼らず生活習慣での改善も大切
ストレスは妊活にとって、少しでも減らしたいのは当然です。
そして妊活に欠かせない葉酸サプリには、ストレス解消をサポートする効果もあります。
しかし基本的にはストレスを受けないようにしたり、ストレスを避けることが大切です。
とは言っても、ストレスは自分で避けられないこともたくさんあります。
そこで避けられるストレスはできるだけ避け、避けられないストレスは解消することを考えるようにしましょう。
例えば好きなことをする時間を増やしたり、好きな温泉旅行に行ってみる。
自宅のお風呂にアロマオイルを垂らしてアロマ風呂にするなど、自分なりのストレス解消法も考えてみましょう。
また、女性は妊娠できないことで焦り、それがストレスになって、より妊娠しにくくなることもあります。
そのため妊娠をあきらめて、フリーな気分になったときに妊娠したという話もあるほど。
そこで夫の行動もとても重要となるのではないでしょうか。
例えば、思いやりを持った言動は女性にとって、とても癒しとなります。
また温泉や旅行に連れ出して気分を自由にしてあげるなど、夫のちょっとした思いやりこそ女性のストレスを和らげてくれるはずです。
ストレスは対策の仕方によっては二人で解消できるものなので、焦らずしっかり対策していきましょう。